2025年10月初旬。
秋晴れの空に誘われて、四国・愛媛県の名峰「石鎚山(いしづちさん)」へ登ってきました。
日本百名山のひとつであり、西日本最高峰(標高1,982m)としても知られる山。
今回は、王道の「成就社コース」から天狗岳まで歩いた旅の記録をお届けします。
成就社で安全祈願、登山スタート!
ロープウェイで山頂成就駅へ。鳥居をくぐって成就社でお参りを済ませ、安全祈願。
いよいよ登山開始です。序盤は緩やかな登りが続き、木々の間から差し込む日差しが心地よい。
紅葉には少し早かったものの、空気が澄んでいて、遠くの山並みまで見渡せました。
「今日は最高の登山日和だな」と、自然と笑みがこぼれます。
名物の鎖場に挑戦!スリル満点の岩登り!
石鎚山といえば、やっぱり鎖場。
修行用の「試しの鎖」(74m)、「一の鎖」(33m)、「二の鎖」(65m)、「三の鎖」(68m)の
計4つがあり、ほぼ垂直の岩場を鎖を頼りに登ります。
まさに ”試される瞬間” の連続でした。
見上げるような岩壁に、太い鎖が垂れ下がっています。
最初は軽い気持ちで挑んだものの、途中で下を見た瞬間
―――足がすくむ。
「これは命の危機かもしれない・・・!」
そんな恐怖を感じながらも、鎖をたぐり、腕と足で全身を使って登っていく。
息を切らしながら登りきったときの達成感は、何ものにも代えがたいものでした。
山頂・弥山からの絶景に息をのむ!
成就社コースの終点・弥山(みせん)の山頂に到着!
そこからの景色はまさに圧巻。
雲ひとつない青空の下、瀬戸内海方面から四国山地まで、
360度のパノラマが広がっていました。
おにぎりとカップラーメンをほおばりながら、風に吹かれてしばし休憩。
疲れがスッと消えていくような、心が洗われるような瞬間でした。
天狗岳へ――恐怖と感動の稜線歩き
せっかくなので、その先の「天狗岳」にも足を伸ばしました。
弥山から見ると、鋭くそびえる岩峰。その姿に一瞬ためらいましたが、
せっかくここまで来たなら行かないわけにはいきません。
細い岩稜を慎重に進み、時折吹く風に身をすくめながら、
足元を確かめるように一歩ずつ。
スリル満点でしたが、天狗岳の頂に立った瞬間、すべての恐怖が達成感に変わりました。
振り返ると、弥山が堂々とそびえ、まさに「天空の世界」にいるような気分でした。
下山と温泉、そして余韻
帰り道は、登りとはまた違う試練。
疲れた脚に慎重さが求められますが、達成感が背中を押してくれます。
成就社まで戻ってきたときの安堵感と充実感はひとしお。
下山後は近くの温泉で汗を流し、冷えた身体をゆっくり温めました。
外の風が心地よく、湯上りの一杯がまた最高でした。
石鎚山は「挑戦」と「感動」の山
石鎚山は、自然の美しさだけでなく、 ”自分と向き合う時間” をくれる山だと思います。
鎖場のスリル、山頂の絶景、そして天狗岳で味わう緊張感。
どれも一度きりの体験で、忘れられない思い出になりました。
これから登る方は、ぜひ余裕をもった行程で安全第一に。
秋の澄んだ空気の中、石鎚山の魅力をたっぷり感じてみてください![]()